初広州の印象
初めて中国に渡った際には興味も無かったため下調べもせず何も予備知識が無い状態で印象は以下の通りでした。
(空港から外に出てすぐに)うわっ、空気が臭う
2007年当時の広州は空気が悪く、1年のうち青空が見えたのは2−3日ぐらいだったと思います。晴れてもグレーの空で、明るいけど太陽がどこにいるかわからない状態したね。それが年々改善され、今では青空が見えることは稀ではなくなっています。広州政府が環境改善を行った成果なのでしょう。ちなみに北京や上海に比べると華南は空気が良いと言われています。深圳も空気はそれほど悪くありません。海側の浜風があるためかわかりませんが、広州よりも良い印象です。
暑い(気候)
広州は台湾より南、香港ホンハムから遅い電車(通称:直通列車)で2時間弱の位置にあります。つまり、暑い地域です。1−3月は比較的寒く、一番寒い2月には4、5度ぐらいまで下がります。暖房がなければ辛く、ダウンジャケットが必要ですし売られています。4月ぐらいから蒸し暑くなり、雨期のスコールも驚く程降る雨で毎年どこかの都市で洪水が起きます。4月から半袖で過ごすことが多くなり、湿度80度以上が9月下旬頃まで続きます。10月頃から多少過ごし易くなり、11月—12月は一年で一番過ごし易い爽やかな気候となります。
時々暑い日がくると12月でも半袖で過ごすことがあります。
広州は内陸にあるため、香港や深圳と比べると夏は1−2度気温が高く、冬は1−2度寒いです。
初広州は5月だったため、スコール+蒸し暑さで日本人にはかなり不快な環境でした。真夏の蒸し暑さも慣れるのに3年ぐらいかかりました。
基本日中は出歩かず昼寝をし、夜になると外に出て涼む習慣があるので夜10時くらいでもお年寄りや子供がマンションの下や公園で涼んでいる光景を見ることができます。深圳、香港においても同様で、夜中12時頃に香港の道端で90歳ぐらいのご婦人が涼んでいたのを見た時は驚きました。でも裏を返せば夜も安全であることの現れかと思います。
お茶がぬるくて甘い
華南地方は蒸し暑く身体に熱気がこもり易くそれにより体調を崩し易いのですがそれを中国医学(漢方)では上火と言います(どうやら上海や北の人にはこの考えは無いようで華南特有の生活の知恵のようです)。上火を解消することを下火(身体にこもった熱気を出すこと)と言いますが、下火のために華南でよく飲まれているのが漢方の薬草がたくさん入った涼茶という飲み物です。
香港や華南地方では、小さい店舗にてやかんで煎じた黒いお茶を紙コップやペットボトルで販売しています。これらは本格的で多くは苦い涼茶ですが、スーパーで買えるパック詰めの涼茶もあり、王老吉という商標の涼茶が最も有名です。
わたしが広州空港に到着した時、友人がドライバー付きで迎えに来てくれました。そのドライバーさんが広州は暑いだろうと差し入れてくれたのが王老吉だったのですが、最初の一口で驚きました。たぶん華南に訪れた日本人あるあるです。
飲み物は常温、お茶が甘い
でもお気遣いで差し入れていただいた物だったのでありがたく全部飲みましたよ。
なぜ常温なのかという点については漢方の教えが入っているので健康のためと説明しておきますが、漢方についてはいつか記載するかもしれません。
以上3点が10年以上経った今でも強烈に覚えている印象です。